あなたはスペシャリスト?ゼネラリスト?求められる第三の人材とは

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(写真=Jirsak/Shutterstock.com)

人材育成の考え方は企業によってさまざまですが、採用時点で「スペシャリスト」と「ゼネラリスト」に分けられることがよくあります。

しかし、今必要とされているのはそのどちらでもない「H型人材」です。H型人材とは一体何なのでしょうか。また、どうすればH型人材になれるのでしょうか。

H型人材とは?

H型人材とは、ある専門分野に対する深い知見を持ち、同時に他の分野においても理解を示し、自分の観点で知識や経験を組み合わせ、活用できる人材のことをいいます。

P&Gで数々のヒット商品を手掛けた佐宗邦威氏は、著書『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』の中で、次のように述べています。

「人と人を繋ぐデザインができるH字型人材については、デザインの世界に限らず、社会の大きな変化の中で必然的にニーズが高まっている人材像であるように思います」
「自分の専門性を持ち、他の人の専門性とつなぎ合わせるH型人材の役割がより重要になる」
「のりしろの役割を果たせる越境人材の価値が高くなってきている」

また、早稲田大学ビジネススクール准教授の入山章栄氏は、人と人の橋渡しができる人材のことを「ハブ人材」と呼んでいます。

H型人材は自ら専門性を持ちながら他の分野との橋渡しにもなれる存在として、今ビジネスの現場に必要とされているのです。

今まで必要とされていた人材は、「T型」「π型」

自分の専門分野を追求し続ける、いわゆる「プロフェッショナル」は、「I型人材」とも呼ばれます。一つのことに対する知見を積み重ねていくさまを例えたものです。

これらに対して、科学技術でイノベーションを起こすのに必要な人材は、「T型人材」「π(パイ)型人材」と表現します。一つの分野に対する専門性と幅広い知識の両方を備えた人材をT型人材、さらに専門分野をもう一つもち、それらを融合させることができるπ型人材が、創造性を発揮するためには重要なのです。

I型、T型、π型、どれも個人のスキルに着目した考え方ですが、H型人材は人と人、企業と企業の間をつなぐスキルに着目した考え方といえます。

なぜ今、H型人材が必要なのか

新たな価値を創造し市場を切り開いていくことは、ビジネスの根幹をなしています。

人々の価値観や情報技術などが多様化する今の世の中で、イノベーションを起こすためには、異なる専門性の組み合わせが必要です。一人の能力には限界がありますが、組み合わせによる発想力や問題解決力は無限大に広がります。

T型・π型人材という言葉は、2002年に開かれた文部科学省人材委員会で「すでに一般的になっている」と言及されています。そして、それらの人材の必要性を認めたうえで、一人の人が複数の専門性を持つだけでなく、他の専門家とうまく付き合う能力も重要であるとの発言もありました。

また、同委員会では、自分の専門に特化したI型人材がいてもいいという趣旨の発言もありました。特定分野に強いプロフェッショナルタイプのI型人材を他の分野とつなぎ、実力を最大限に活用するのも、H型人材に求められる仕事なのでしょう。

H型人材になるためにはどうすればいいか

H型人材として、企業活動をけん引していくにはどうすればいいのでしょうか。それは、経済産業省が主導する「イノベーション100委員会」が発行した冊子『企業にイノベーションを興すのは誰の仕事か?』にヒントがあります。

この冊子は、イノベーションを起こすための行動指針を5つ挙げています。そのうち一つは「越境の奨励」です。まさにH型人材に期待される、組織や人の壁を越えて協働し価値を創出する行動です。基本的に経営者向けの作成されたものですが、それ以外の人にも参考になるでしょう。

「越境の奨励」は質問形式にブレイクダウンされています。以下はその抜粋です。

「あなた自身は意図を持って『企業同士の壁』を越えた知見の共有をしていますか?」
「あなたは、『自組織』でやるべきことと、『自組織以外』でやるべきことを明確に理解していますか?」
「あなたの会社ならではの『知恵や考え方、技術』とはどんなものですか?」

企業は会社内組織、または個人に置き換えることもできます。自分の組織、あるいは自分自身が持つ知恵や技術、やるべきことを明確にすることや、人と人、組織と組織を超えた知見の共有を意識して行うこと。こういった行動が越境人材、H型人材の形をつくるのです。

キーワードは「つなぐ力」

今まで企業や科学技術などの人材育成を考えるうえでは、個人の専門性と周辺知識を組み合わせたT型人材、π型人材の人材が重要とされてきました。しかし、イノベーションを起こすのに必要な人材のモデルとして、近年では異なる専門分野の人や企業の懸け橋となるH型人材という考え方があります。これからのビジネスには人や企業を「つなぐ力」が重要なのです。

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