PDCAとOODAの違いとは?新たなループの考え方

(写真=canbedone/Shutterstock)

PDCAサイクル(以下、PDCA)は、ビジネスにおける業務改善の手法として知られており、改善のためにPlan(計画)、 Do(実行)、 Check(評価)、 Act(改善)を順番に繰り返すことで継続的な効果をもたらす方法です。しかし、その特徴ゆえに弱点も存在し、かえって事態を悪化させる可能性も含んでいます。そのため、PDCAに代わるものとしてOODAループ(以下、OODA)が注目を浴びています。

PDCAの弱点とは

PDCAは、管理者などのリーダーが現場をコントロールするかたちのため、組織でPDCAを使用した場合は、現場が実行し評価の段階になってはじめて実行結果のフィードバックがあります。計画と実際の現場とでかい離があった場合、この段階ではじめてそれが確認されることになるのです。

PDCAは計画を改善して、また実行を繰り返します。そのため当初の計画を現場に合ったものに転換するには、再度状況の分析と計画を行わなくてはならず、場合によっては多大な労力が必要となって再実行に時間がかかります。

また、PDCAの特徴として計画が大前提となっているため、突発的な状況の変化のほか、計画にない状況や要素が発覚した場合など、想定外の状況に弱く、それによって対応できないこともあります。さらに、予測不能なことは必ずしもトラブルとは限りません。計画に縛られていることにより、想定外のビジネスチャンスに気がつくことができないこともあるのです。

OODAループという新しい考え方

このように、想定外に弱いPDCAの代わりに、想定外に強いOODAを活用しはじめるケースが増えています。OODAとは、監視(Observe)、情勢判断(Orient)、意思決定(Decide)、行動(Act)の4段階をループする考え方です。現状を監視つまり観察し、確認できた情勢から予測や判断を行い、素早く決断、実行へと行動する理論です。想定外のことに対して、最速で状況判断と次の行動の意思決定、実行を迅速に行うことが可能なため、新規事業の開拓など、ルーチンワークがあまりなく、先行きが読めないようなケースでの活用に向いています。

PDCAとOODAの違いとは

PDCAとOODAはどちらも回していくことに共通点はあるものの、重要視するポイントには大きな違いがあります。PDCAは「計画」を重要視し、OODAは「情勢判断」を重要視するということです。そのため、OODAには、事前に計画するという考えはありません。詳細な計画のもとに実行するPDCAに対し、OODAは状況を監視して、「何か異常を察知したらそれに対して行動をとる」という臨機応変の動きとなることが特徴と言えます。

そもそもOODAは状況が刻々と変わる戦場で情勢を判断し、行動するために考えられた理論です。戦場では、計画だけにとらわれていては多くの命が危険にさらされてしまいます。そのため、戦地の情勢次第では計画を無視して行動することが必要となります。平時の品質管理から考えられたPDCAとは、手法や提唱された前提があまりにも違うため、重要視するポイントが違うのです。

OODAが求められる理由

なぜ、PDCAよりもOODAが注目されるのかといえば、「時代性」と言えるでしょう。インターネットが普及し、ビッグデータの分析やAIの実現化や活用と、時代はめまぐるしい勢いで進化しています。そのため、計画を練ることに時間をかけている間に状況がすごい速さで変わってしまうこともありえるのです。現代において、計画ありきのPDCAは限界を迎えています。

そんなPDCAに代わって、想定外への対応が必須の戦場で使われているOODAを、ビジネスで使用するケースが増えてきているのです。しかし、PDCAがOODAに劣っている手法かというとそういうわけではありません。計画するということは業務において極めて重要なことであり、特にルーチンワークが多い事業にはPDCAが有効です。

PDCAとOODAは、それぞれ特徴が違います。そのためPDCAサイクルを回しつつも、予想外のことが起きた場合にはOODAを活用するなど、OODA はPDCAの弱点を補完してくれる方法でもあります。時代が大きく変化し、その早い流れの中で生き残るには、瞬時の判断力と臨機応変な対応力が必要です。しかし、目先ばかりを見ていては、成長していくことはできません。どちらか片方だけの活用ではなく、計画と臨機応変の両方を使いこなすことが、どんな時代であっても乗りきれる最強の方法と言えます。

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